雑学

動物「カンガルー」の意味は「I ⅾon′t know.」

カンガルー

 

立派な後足と太い尾、そして腹から頭を出した子ども。

有袋類のカンガルーは妊娠期間が短い代わりに育児期間が長く、生まれたての赤ちゃんがコアラの赤ちゃん並みにとっても小さいのです。どちらも比較する対照が一円玉というレベルで小さいです。

袋の中の4つある乳房は面白い仕組みになっています。豚などと同じように、生まれて初めて母乳を飲む際に自分専用の乳房の場所を決めます。

 

 

カンガルーの母親は長い育児期間中、その間に新たに生まれた赤ちゃんと、先に生まれて大きくなってきている子どもには、4か所それぞれ成長に合わせた成分を含む母乳を与えることができます。器用すぎますね。

一時期、カンガルーが犬をヘッドロックしている様子が映った動画が話題にもなりました。

そんなユニークな動物、カンガルー。ところで、どうしてカンガルーという名前がついたのでしょう。

 

私は知らない

 

イギリスの探検家に、ジェームズ・クックという人がいました。海軍士官であり海図製作者でもある通称「キャプテン・クック」。

 

 

1770年に彼がオーストラリアに行った時のこと。そこには飛び跳ねながら移動する、世界を旅した彼ですら見たこともない動物がいました。

そこであの動物は何だと先住民に聞いてみると、「カンガルー」と答えました。

そうかそうか、ぴょんぴょんと草原で跳ねているおかしな生き物は「カンガルー」というのか…。と、その動物の名前を知りました。けれど、実はそうではありません。

 

 

「カンガルー」は彼らの言葉で「私は知りません」という意味。

外からやってきた探検家にあの動物について教えてくれと言われても、自分は何か分からない。だから自分は知らんよと答えたのに、相手は目を輝かせて頷いている。

当時のことを想像すると、本人たちは真剣なのでしょうがおかしな話です。

 

見た目がユニークなキリン

 

キリンも勘違いで名前がついています。

 

 

中国には「麒麟」という霊獣がいると伝えられています。龍のような頭部と牛の尾に馬の蹄をもつ生き物です。航海を何度も重ねた武将が、アフリカに生息する一部の動物を当時の明の皇帝であった永楽帝へ献上しました。

アフリカから中国へと入ってきた、首が長~い生き物の姿が伝説上の麒麟と似ていることから、足長で首が長い動物にも同じ名前がつけられ、日本にも伝わったそうです。

最初にキリンを見た時はさぞ驚いたことでしょう。嘘から出た実のような出来事だったのではないでしょうか。