タイトルの通りである。
ワンコがエサを食べない。食べるには食べるが、日によってまちまち。
まるでロシアンルーレットのようで、「全部食べる」「半分食べる」「少し食べる」「全残し」とあるルーレットが彼の頭の中でくるくると回され、矢印の先に止まったところに書かれた文字に従っている(…のかどうかは知らないが)のではとさえ思ってしまう。
今与えている餌は「愛情物語」という、なにやらひと昔前の映画タイトルのような雰囲気を醸すドライフード。
筆者が「愛情」を取り払って「牧場」に置き換えたいとか密かに思っているのはワンコは露ほども知らないだろうし、そもそも与えて貰っている餌にそれを感じているかどうかさえ謎である。カリカリの形も骨型や魚型など数種類あり、味もビーフ&小魚というように二種類入っている。ただし、少なくとも筆者の鼻では同じにおいに思える。
前は「おいしいごはん」というサクサク生地のクッキー(…に見えてちょっとおいしそう)みたいなドライフードを与えていたが、それはビーフ味だった。
6キロや10キロの餌袋が空になったら味やメーカーを変えているが、共通して記事の冒頭の事件が発生する。餌を与えるようになって、つまりワンコを家に迎えてから、まだ一年経っていないというのにこの事件は彼が成長期を大抵終えた頃から起きている。
餌を目の前に大興奮していた彼はどこへ行った?(因みに未開封だった「おいしいごはん」は、同じ哺乳類である屋根裏の小さな支配者においしく頂かれてしまい、ワンコにはあげられなくなった)
そこで今日、「愛情物語」の底が尽きる頃だったため、新たな「愛情物語」の違う味のやつを開封して古いのと混ぜた。
すると見事ルーレットは「全部食べる」に止まったのである。
まぁ、飽きるよね。
犬や猫が鼻を湿らすのは、においをより感知するためらしいが、その鼻をもってしてでもにおいが薄いと感じるとやはり食欲も落ちる。
そのため水で湿らせるという方法があるが、これは一時期餌を残している時にしていた。そうするとワンコは食べてくれていたが(それでも食べないこともある)、皿の底にカリカリがくっついて、手で取ってやったり皿が余計に汚れて洗うのが大変だったりと二次災害をもたらした。
すぐにかり餌がふやけるわけではないが、それでも顎の筋力がどうのとかそこから影響する健康がどうのという問題も考えうる。だからやめた。
奥の手で、おやつを混ぜるということもしている。お留守番などのちょっとしたご褒美や、それこそご飯に混ぜることもできるサイコロ状のちっこいおやつ。
ただし、餌とおやつの天秤はバランスを保たせなければならないし、そういった豪華なご飯を毎回与えるのもいかがなものだろう?人も毎日ステーキでは飽きるぞ。これは何となくだが、毎日おやつを混ぜても食べないようになる未来がやって来る気がする。
ネット上で、犬の食欲不振を放っておいたら立てなくなった、という広告をちらと見かけた。
日増しに弱っていった愛猫を思い出した。筆者には、ちょっと気がかりなフレーズである。