規則正しい生活というと、早寝早起きをすることや適度な運動をすることなど挙げられます。
しかし、生活のサイクルは歳を経るにつれて変わって行くものです。
小学時代のような決まった時間に寝起きするというのは遠い過去で、夏休みに公園に行ってラジオ体操をしてスタンプをもらう、なんて記憶も風化しかけているのではないでしょうか。
日が昇り目覚めてからそれぞれ一日の活動をして、食事も挟みつつ12までの数字が円状に並んだ時計の針を目安に我々は生きています。その間、24時間。
今日のうちにこれを済ませないといけない、夕方からスーパーでバーゲンがある、という限定的な焦りも24時間の内に発生して用を終えると消えていきます。
しかし、外は24時間のサイクルであっても、それを軸に生きている人間はそうではないようです。
体が言うには「一日24時間じゃ足りない」
本来人が感じる「一日」は24時間ではなく、25時間や26時間といったように「一日」よりも長いそうです。
こんな実験が過去に行われました。太陽と月の光を受けない地下洞窟に暫く住んでもらうという実験。
温度や湿度も変化がないようにコントロールされて、表の世界で何が起きているのかも把握できない状態です。そんな空間で、何人かの被験者の毎日起床と就寝の時刻をチェックしていきました。
すると、すべての被験者が一日を24時間以上のリズムで生活したとのこと。中には一日が27時間だった人もいたようです。
母なる地球とそこで暮らす人々の生活リズムが違うなんて、両者を妻と夫に例えるなら、食事時間や寝起きする時間がずれ続けて夫婦喧嘩が絶えなさそうですね?
休みの日に、ついいつもより長く起きて夜更かしてしまうことはありませんか?その余分な活動時間が24時間プラス数時間で人間本来の「一日」に相当するのでしょう。日々の生活のサイクルから急に抜け出したせいで、眠気と戦いながらの夜更かしをすることになるかもしれませんが。
時代と共に人々の生活スタイルは変わってきていますから、もっと発展した時代にもう一度この実験をしたら27時間以上を一日と感じる人も多くなっているのかも…。それはある意味進化ととれるのでしょうか?
夜型という言葉を普通に聞くようになったこのご時世、24時間以上を一日とする仕組みを持つ人間と、24時間サイクルで大地に等しく太陽を浴びさせてくれる地球との二人三脚をする人はどれくらいいるのでしょう。
ちなみに、一日を24時間にしよう、という考えはエジプトで生まれたそうです。
もしここで26時間とかに定めていたら、暗い中での活動時間が少なからず増えるわけで、そうなれば人も猫や馬のように暗い中でも物が見える目に進化してたりして…。